ニキビの原因がチョコや揚げ物だと思ってない?資生堂研究員が解くニキビのメカニズムと予防法

ニキビはどうやってできるの?

そもそもニキビとは、毛穴が詰まって膨れてしまった状態のこと。健康な毛穴は皮脂の排出量が適切で、はがれた角層も皮脂と一緒に肌の表面に出ていくのですが、その流れが滞ると毛穴が詰まってしまいます。毛穴詰まりの原因を簡単にまとめると…

1. 皮脂が過剰に分泌し、毛穴から排泄しきれない皮脂が詰まってしまう

2. 毛穴の周りで剥がれた角層が溜まって毛穴をふさいでしまう

詰まった毛穴は、盛り上がった部分が白くなる”白ニキビ”や、アクネ菌などが炎症を起こして赤くなる”赤ニキビ”に成長していきます。では皮脂の分泌や角層剥離(角層が剥がれること)を促進させる”そもそも”の原因は何なのでしょうか? 思春期にできるニキビの場合は、「過剰な皮脂分泌」が最大の原因。でも、大人になってからできるニキビは、そう単純ではないんです。

ストレスも敵!?「大人の肌のニキビ」要因

大人になってからできるニキビの場合、ホルモンバランスが崩れて皮脂が多くつくられるのが大きな原因のひとつ。ホルモンバランスには、「ストレス」や「睡眠不足」、「生活習慣の乱れ」、そして「(生理前などの)体調性周期」に大きく影響します。またこれらの内的要因の他、乾燥や紫外線などの外的要因によって角層のターンオーバーが乱れ、角層剥離が促進されます。

ちなみに、「チョコレートや揚げ物などをたくさん食べると翌朝ニキビができやすくなる」というのは、実は科学的には根拠がありません! 確かに食生活が肌に与える影響は大きいけれど、前日食べたものが翌朝のニキビに直結するとは考えにくいのだとか(でも食べ過ぎは身体にとってよくないのでほどほどに)。「ファンデーションが毛穴に詰まる」とも言われますが、実はその心配もほとんどナシ。ただし、メイクをきちんと落とさないと”汚れ”となってニキビを引き起こしてしまいます。

肌のザラつきはニキビのサイン!!

ホルモンバランスを整えることが大人の肌のニキビ予防にとって一番の近道だということは分かったけど、生理周期は自分ではどうにもならないし、ストレスと無縁で暮らしていくのも難しいこと。でも、ニキビを予防するのは不可能ではないから、諦めなくていいんです♪

ポイントは、毛穴が詰まって表面がほんの少しボツボツしてきた段階のニキビの卵=”小さなコメド”を見逃さないこと。小さなコメドは日々の洗顔などで自然に消えていく場合もありますが、適切なケアによって”無くす”こともできるんです。 小さなコメドができやすいのは、皮脂分泌の多いTゾーンやあご。特に毛穴が小さい額やあごがザラついてきたなぁと感じた段階でケアすれば、ニキビに成長するのを止められる可能性が高いそう。効果的なのは、サチリル酸やトラネキサム酸を配合したニキビ予防用の美容液。また、肌をしっかり保湿して角層の状態を整えることも大切です。

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