【皮膚科医に聞く】虫刺されを跡に残さない!刺された後の正しいケア法

虫刺され跡はなぜ消えにくい?

虫に刺された後、かゆいのはもちろん、かきすぎて跡に残り、その跡が消えない…なんていうこと、思いあたる方も多いのでは? 虫刺されの跡はなぜ消えにくいのでしょうか?
「虫刺されぐらい…という軽い気持ちが、結果的に治りを遅くして症状をさらに悪化させてしまうことも」と、水野先生。しかも「かゆい→かく」を繰り返しているうちに、爪などでひっかき傷ができ、そこから二次的な細菌感染や炎症を伴い、色素沈着が起きてしまうことに。この悪循環の結果として、「跡」が残ってしまうケースが多いのだとか。

虫刺され跡を残さないために! 知っておきたい虫別の対処法

虫刺されというと「蚊」をイメージしがちですが、夏はブヨなど他にもいろいろな虫に刺されるもの。水野先生によると「虫の種類によって刺された後の対処法が違う」のだとか! 虫刺され跡を残さないためには、虫に刺された後のケアが大切。そこで虫別の対処法をチェックしましょう。

●蚊
悪化させないためには、患部を清潔にした後、市販の虫刺され薬を早めに塗りましょう。炎症が強く目立つ時は、ステロイド外用薬を専門医に処方してもらうのも◎。

●ブヨ
吸血によって皮ふ炎を起こします。うっ血している個所を狙って吸血することが多く、靴下を履いているとひざ下~靴下のゴムで圧迫された部分の皮ふを刺される場合がほとんど。患部はきれいな水などで洗い流し、冷しましょう。激しく動きまわるのも控えた方が◎。抗ヒスタミン薬や強めのステロイド外用薬を処方してもらい早めのケアを。

●アブ
ブヨと同じく、吸血タイプ。刺された直後に非常に強い痛みと出血斑が見られます。徐々に赤く腫れて、強いかゆみを伴います。刺された後の対処法はブヨの場合と同じです。

●ノミ
吸血タイプでかゆみが強く、かきすぎて”とびひ”にいたるケースも。ステロイド外用薬がよく効きますが、症状の程度に合わせて外用薬の強さを判定する必要があるので、自分で判断が難しい場合は専門医に相談を。

虫に刺されたら、まず患部を水などで洗い流すなど清潔にし、適切な薬を早めに塗布することが、自分でできる最も簡単な対処法です。どの虫に刺された場合でも症状がひどい時は、速やかに病院へ行きましょう。

虫に刺されたら絶対にやってはいけないこと3つ

虫に刺されたら”やってはいけないこと”があります。かゆみや痛みの症状を早く抑えて、跡を残さないために避けておきたいのはこの3つ。

①シャワーや入浴時の温度は高温にせず、ややぬるめに。高温はかゆみを増長させます。
②①と同じ理由から、飲酒もできるだけ控えましょう。
③ブヨやアブなどに刺された場合、症状が重く腫れもあるなら安静が第一。走り回ったり、激しい運動は避けましょう。
もしも顔を刺された場合、メイクをしてもいいのかも女性なら気になるところ。水野先生によると「患部に強い炎症がなければ、いつのもメイクでOKです」とのこと。また、虫さされ跡が気になるなら、肌に優しい処方のコンシーラーを取り入れるのもおすすめだそうです。

虫に刺されそうな場所へ行く時は、なるべく素肌を出さない服装を心がけることも大切ですよ。虫刺され跡を残さないためにも虫を近づけない対策もお忘れなく!

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